昨日は、糖質制限について院内勉強会を開催しました。 糖質制限は、今はやりの糖尿病治療の食事療法ですが、効果的なダイエット方法でもあります。
講師は、管理栄養士の方にお願いしました。
私は、すでに外来で患者さんに糖質制限療法を勧めています。
何人かの患者さんには、効果がでて喜んでいただいています。
医師が勧めている糖質制限療法について栄養士さんをはじめとして看護師さん、理学療法士さんたちにも理解を深めていただくことがねらいです。
スタッフ皆で同じ理解の上で利用者の方にアドバイスすることができることが理想です。糖質制限について概説しましょう。
糖質制限療法の提唱者、江部先生の糖質制限食には3パターンがあります。
体重を早めに減らしたい方には、スーパー糖質制限食。
ジワジワ無理なく体重を減らしたいのであればスタンダード糖質制限食。
体重維持を目的とする場合はプチ糖質制限食。
というように考えればよいと思います。
糖質制限食を行うポイントは、
主食抜きだけじゃダメなのです。
お菓子やジュース類は控えることです。
お酒は、ビール、日本酒はダメ。焼酎とウイスキーはOK。
おそらく甘党の方は間食を控えること、左党の方はビールを飲まないでいられるかが一番のポイントではないかと思います。これができれば体重は減っても増えはしないでしょう。
従来のカロリー制限食との比較として複雑なカロリー計算をしないでよいのがメリットでしょう。
さんざん試験で鍛えられた栄養士さんは、カロリー計算をすることはできるでしょうが、多くの糖尿病の方を診ているもカロリー計算はできません(けして自慢できることではないのですが・・・)。
でも糖質制限食を長期することでどのような健康影響がでるかわかっていないということは理解しておかないといけないと思います。
糖質制限食の注意点です。
糖質制限すると、相対的に高タンパク、高脂肪食になります。
腎症と膵炎の方は、この食事法を行ってはダメです。
取り組みやすいからということで誰でも行うことが、糖質制限療法は危険だという批判を生む原因だと思います。
糖質制限を行ってよい方といけない方がいるという点の理解をスタッフ皆で共有することができたと思います。
話をした栄養士さんも患者さんにあった食事療法の選択肢の一つとして糖質制限を使いたいと締めくくっていました。ご苦労さまでした。
とても楽しい勉強会でした。