昼間眠くてたまらない原因には、睡眠不足だけではありません。
時に、いくら寝ても寝ても眠くてたまらない病気があります。
過眠症と言います。
過眠症の代表的な疾患は、3疾患あります。
1. ナルコレプシー(居眠り病)
有名な疾患なので名前は、聞いたことがあるかもしれません。
朝、目覚めた時は爽快なのですが、昼間に突然耐えがたい眠気に襲われます。
一日に何度も所かまわず居眠りを繰り返してしまうのがこの疾患の特徴です。
自分の意志ではどうすることもできません。眠っている時間は10~20分です。
10代で発症するのが一般的です。
原因は、脳にあるオレキシンというホルモンの低下によると考えられています。
2. 特発性過眠症
ほぼ毎日、日中眠気に襲われ、居眠りを繰り返します。
眠気は我慢できないほど強くはありません。
居眠りしてしまう時間は、1時間~数時間と長く、すっきり目覚めることができません。
「酩酊睡眠」という寝ぼけのひどい状態を示すのが特徴です。
10代~20代前半で発症します。
3. 反復性過眠症
昼夜を問わず不定期に過眠期が数日から数週間続き、年に1回~数回発症を繰り返すのが特徴です。
病気の時期は、脳波で活動性低下が見られます。
代表的なものは、クライネ・レビン症候群と呼ばれているもので、病気の時期に過食、性欲亢進、攻撃性、奇行などの行動異常を伴います。
思春期に発症しますが、成人になると自然治癒します。
もうひとつ本当は過眠ではないですが、本人の自覚としては寝すぎていると思っている病気があります。
行動起因性睡眠不足症候群
睡眠がいつも十分でなく慢性的な睡眠不足に陥り、日中の眠気、居眠り、倦怠感、怒りっぽい、落ち着きなさなどの症状がでているのにもかかわらず本人の自覚がない場合に疑われるのがこの疾患です。
気づかずに長期間放置していると、うつ病や引きこもりなど深刻な状態に惹き起します。
自分が睡眠不足であるという病識がないのが問題です。
一日の行動を記録して本人に納得していただく必要があります。
昼間か居眠りしているから怠け者だと決めつけてはいけません。