コロナウイルス流行による影響

新型コロナウイルス流行は社会の様々な面で影響を与えています。
医療・介護の世界も崩壊がさけばれるほど大きな影響を受けています。
私のような入院病棟を持つかかりつけ医にとって一つの問題は、ご家族が患者さんと面会ができないことです。

着替えの衣類やおやつ等を持ってきたご家族には、診療所の出入り口で職員がお会いして荷物を受けとります。
患者さんの現状を職員がお話しますが、直接顔をあわせることはできません。
ご家族の方々にはコロナ流行拡大防止と納得していただいていますが、もう2か月も面会できていない状況です。
状態が変わらず元気に暮らしているお年寄りの場合はまだよいのですが、病状が悪化した場合はご家族にとって会えないことは辛いことでしょう。

3月末に、亡くなられた患者さんとそのご家族は、毎週お見舞いに来られ病室でお話をして今の状態を確かめお互いに安心して帰るような生活を送っていました。
新型コロナウイルス感染に伴い3月初めより面会をお断りすることになってしまいました。
ご家族が面会に来られなくなったためにご本人も気落ちをしたのでしょうか、またそういう時期でもあったのでしょう。
3月中旬より発熱を繰り返し状態が悪くなってしまいました。
ご家族には、電話で状態が悪くなったことを逐次連絡しましたが、遺憾ながら面会は許可することはできませんでした。
結局、亡くなられてからご家族には対面していただきました。

言葉での説明は惜しみなくして、ご家族にも理解していただき感謝されましたが医療者としてなんともむなしさを感じました。
これを教訓として病棟にWiFi設備を設置してタブレットでご家族と入院患者さんが面談できるようにしました。
これにより少しでも患者さんとご家族がコロナ禍の中でも満足していただけたら幸いだと思います。

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